けあらしを見たかったのです。
前から気になって自分の目で見ておきたかった現象「けあらし」
海面や川面から蒸気があがり霧のように見える、あれです。
ニュースでは冬になる度にその様子を映像で見ていましたが、自分の目できちんと見たことはありませんでした。
といっても、とても寒い地域を移動している際に横目で一瞬ちらりと見えたりとかはあった気もしますが、それを目的にしてちゃんと見に行きたかったのです。
けあらしが発生する条件を調べてみると、放射冷却で気温が低く、風のない晴れた朝だそう。
あ、これって雲海を見た時も似たような条件だったな。と思い出します。
全ての条件が揃うのと自分のスケジュールが合うのが難しいことは、雲海チャレンジの時によくわかっていたので、とりあえず気温が低い日の朝に「けあらし」チャレンジをしてみることにしました。
けあらしが見られるといいな
昨晩確認した天気予報では札幌周辺の翌朝の天気は曇り。
朝早くに起きて、伏古川や石狩川まで行ってみましたが、けあらしが出ている様子はありません。
「うーん、どの条件が足りないのか、、まだ暗すぎるのかな、曇りだから?わからないや」
この日はまだ少し時間があったので、もっと気温が低そうな所まで行って見ました。
石狩振興局内にある唯一の村、新篠津村へ着いたとき、ぼくの車の外気温計はマイナス17度になっていました。
まずは岩見沢市と新篠津村を繋ぐたっぷ大橋の様子を見てみます。
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霧に覆われる、たっぷ大橋

けあらしでも、そうでないとしても綺麗
橋の途中が霧に包まれています。
たっぷ大橋が渡しているのは大きな石狩川で、その様子をしっかり見るためには橋の中央あたりまでいくしかありません。
しかしそこまで徒歩で行くのは難しそう。
きっとけあらしを見るなら、橋の上まで行かなくても川の様子がしっかり見えるロケーションが良いのだろうなとわかった。
このとき川面から蒸気が上がっていたのかどうか、ここからは確認することができませんでしたが、それでも「たっぷ大橋」が霧に包まれる様子は大変綺麗で幻想的でした。
夜明け前の薄あかりの中で見た風景は、まるで夢でも見ているみたいでした。

日の出時刻が近づくにつれ、あたりは徐々に明るさを増していきます。
前日降った雪が木々に降り積もっていて、とても綺麗な朝の時間です。

東の空の赤いろが濃くなって、みるみる明るくなっていく。
マイナス17度の朝は、とてもとても寒いけれどずっと見ていられる。

美しい日の出の瞬間
新篠津村運動公園のあたりで日が昇ってくるのを見た。
太陽が顔を出して、雪の積もった大木の枝という枝に光を届けていく、まるで満開の桜の木でも見ているみたいです。
このあたりからぼくは「けあらし」を見に来たことをすっかり忘れて、とにかく綺麗な朝の時間を撮って歩いていました。
しっかりと寒さ対策もしてきた
ヒートテックの上にはセーターとインナーダウン、そしてその上に長いコートを着て、ポケットにはハクキンカイロが入っています。
ウールのマフラーもニット帽も耳当ても手袋もして、寒さ対策万全で来ました。
こんな格好、普段なら少し歩けば暑いくらいなのに、氷点下17℃では暑くなることなんて全然なくて、体温を維持するので精一杯という感じです。
ケシュアの冬用ブーツで、寒い日独特の「ギシギシ」という雪の音をさせながら歩きます。
マイナス17℃なんていつぶりだろう。
体がその寒さを思い出して慣れてくれるのには、もう少し時間がかかりそうです。

夜明けの橋
朝日を浴びる「たっぷ大橋」
遠くの山々のシルエットが朝の橙色に照らされてよく見える。
今日、何しに来たんだっけ。

そろそろ帰らないと行けない時間。
しのつ湖の横を通って帰る途中、ワカサギ釣りの場所と思われるのが見えるところで最後に一枚撮りました。
そして安全にゆっくりと帰ります。
今日も一日が始まります。
最後になりますが
新篠津村の辺りは猛吹雪になることがあります。村のサイトにも記載があるので、リンクを貼っておきます。
https://www.vill.shinshinotsu.hokkaido.jp/hotnews/detail/00001106.html
冬に新篠津村を訪れる方は天候や道路状況に十分に注意してくださいね。
そう、今日は「けあらし」を探しに行ったのです。
でもそれがどうだったかなんてどうでも良いくらい綺麗な時間がありました。
今回は「けあらし」をちゃんと見れた気がしないので、今度またチャレンジしてみたいと思っています。
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他にも、朝焼けや日の出や朝陽のことを書いた記事は「朝陽や日の出」というタグでまとめてあります。もしよかったらこちらもご覧ください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。