東の丘へ。
ぼくが朝陽を見るのは大抵札幌の小高い場所や開けた場所で、季節によって角度の差こそあるものの、当然日の出は東の方向をから昇ってくる。
そんな日の出を見ているうちに気になることがあった。
「あの太陽が登ってくる東の方からこっち側を見たらどんな光景だろう」ということ。
いつもこちら側から見ているけど、向こう側からこっちを見渡してみたいなと思っていたのです。向こう側ってどこだろう。夕張岳?いやもう少し近くてわりと簡単に行けそうなところ。
そうだ長沼町のマオイ文学台に行ってみよう、こっち側まで見渡すにはちょうど良いエリアな気がする。札幌の街まで見えないかな。
木々の葉が落ちて眺望が良くなる季節に、長沼町の見晴台(マオイ文学台)を訪れて、そこから観えた風景や、その場所へのアクセス方法などを書いています。
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色づいた秋の午後、石狩平野を一望出来る場所へ

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s
思っていたとおり眺めがとても良い。
眼下に広がる田園風景。
マオイ文学台へ着くと目の前に石狩平野が広がっていた。
午後の淡い日差しは少し眩しくて、目を細めて眼下を眺めると遠くまで田園風景が続いている。手前で緩やかに広がる山裾は秋色に染まっていた。
これが太陽が登ってくる東側の丘から見た風景なんだな。
寒くも暑くもない秋の午後、いつものオールドレンズMC ROKKOR-PG 50mm F1.4で何度もシャッターを切っていました。
尾根道を車で登る不思議な道のり。
マオイ文学台への道のりを書いておく。
はじめに書いておくと、こんな見晴らしの良い場所に来たいとか言っているのに、ぼくは高所感のある場所が苦手なのです。
マオイ文学台から石狩平野を眺めるのは全然平気なのですが、文学台の駐車場までは車一台が通れる細い尾根道を運転する必要があって、それが少し怖かったのでその事について書いておきます。
細い尾根道を車で上り下りするって何だか不思議な感じです。
-文学台までの道のり-
スタートは北長沼スキー場の入り口。そこまで来たら左折し、スキー場の東側に沿う道を南へ向かってを登っていく。
二、三度のつづら折りを経ると今度は右カーブの下り道になる。
そのカーブの途中に左へ分岐する小道があってそこを進んでいく。アンテナが沢山ついている電波塔の辺りだ。
この小道はダートになっていて、道幅も一段と狭く車がすれ違うのは難しいのではという程。気が付くと山の尾根道を走っている。
右も左も崖のようになっているので高度感がある。車がすれ違う道路幅もなさそうで、向こうから車が来たらバックで引き返すしかない。
向こうから車が来ないことを祈りつつ進むと、やっとマオイ文学台の駐車場が見えてくる。
ひやひやする道だ。
長官山登山とセットも良さそう。
これなら車を丘の麓において歩いて登って登ればよかったかなと思うが、しっかりとしたハイキングになりそうな気もするし、そもそも麓には車を置いておけそうな場所もなかった気がする。
それならいっそのこと、長官山への登山で登ったあとにここに立ち寄るルートが良いのでは無いかとさえ思う。馬追温泉旅館のあった場所に登山口があったはずだ。
と、道順についてのお話はざっとこんな感じです。
マオイ文学台のこと。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s
馬追丘陵の北端に位置する。
今回の記事で訪れた「マオイ文学台」は、辻村もと子さんの長編小説「馬追原野」が樋口一葉賞の受賞を記念した文学碑がある場所でもある。
そしてそのマオイ文学台は馬追丘陵の北端あたりに位置する。
馬追丘陵について。
馬追丘陵は、南は厚真町から続いていて、簡単にいえばちょっとした山脈みたいになっているエリアだ。
札幌から国道274号で夕張方面へ向かう際、道の駅マオイの丘公園をを通ると思うが、ちょうどその辺りで坂になっているのが馬追丘陵といえばわかりやすいかもしれない。
馬追丘陵の形状がどんな感じかわかるように航空写真の地図も貼ってみた、緑色が濃いところがちょうど馬追丘陵のエリアになる。
朝霧の丘。
そんな馬追丘陵でぼくが好きな風景が、北海道道1008号で札幌方面からJR古山駅に繋がる山道を車で登っていく瞬間だ。
交通量もわりと少なくゆるやかな弧を描きながら登り坂が続いていくのがたまらない。夏の朝は一帯が朝霧に包まれることもあって、とても良い雰囲気になる。
だいたいどの辺りのことかといえば、作家さんのための1棟貸切の宿泊施設兼アトリエ「maoiqnokoya」さんがある辺りだ。
午後の陰影とナナカマドが綺麗な頃。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/640s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/640s
午後の日差しを浴びながら。
晩秋の午後、マオイ文学台でしばらく時間を過ごした。
柔らかな日差しは葉の落ちた木々の間を通過してぼくのところへと届いてくる。夏であれば鬱蒼としていただろう、いまが秋でよかったなと思う心地よいひとときだ。
そして、ナナカマドは赤い色の実を枝の弧に描いてくれている。
季節とともに織りなす自然の色とか光とか風とか温度とか、よく見ていたら世界はそういうもので溢れている。
そういえば、いまから2年ほど前にも長沼町のことをブログに書いていました。街中にある歩道橋から写真を撮ったり、お店を巡って歩いたり。
あの歩道橋、ずっと残っていてほしいな。
遠く札幌の街並みまで。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/400s
向こう側から見た景色。
これがぼくが観てみたかった、向こう側にある「朝陽の昇る丘」からの景色だ。
目を細めて遠くまで望めば、札幌の街並みのビル群まで見える。肉眼ではギザギザした何かにしか見えないし、ぼくの50mmのレンズで撮った写真でも拡大してやっとそれがビル群だとわかる程だけど。
いつも札幌の丘や見晴らしの良い場所から見ていた朝陽が登る東側からの風景。
こんな感じだったんだと感慨深くなりました。
「向こうからの景色はどんなだろう」と想像していたことを実際にやってみると、点と点が線で繋がったような何ともいえない満足感があり、来て良かったなと思える。
そして何より深い秋の午後、柔らかい日差しの中で丘の上から眺める田園風景がとても綺麗でした。
ながぬま温泉に寄って帰ろうかな。
• マオイ文学台へ、地下鉄東西線「大谷地駅」かJR「岩見沢駅」からバスで行く方法
地下鉄東西線の大谷地駅からJR北海道バスの「大34」で、JR北広島駅を経由してながぬま温泉まで行けるようだ。そこから長官山の登山口まで歩くと3kmくらいはありそう。登山口まで3km徒歩か。。しかも登山口までは馬追丘陵の登り坂なのだ。
と思ったら、中央バスの「岩見沢長沼線 25」というJR岩見沢駅と長沼ターミナルを繋ぐ路線があるようだ。岩見沢地区版路線図、これに「馬追温泉」というバス停がある、おそらくそこが長官山の登山口のところではないかと思う。
バス運転手の人手不足で減便や路線減がされている昨今、いまでもこの路線やバス停が維持されているのか少し疑問も残るが、ぼくが現時点で調べた限りはこんな感じだ。
このバスやバス停が使えるなら登山口までは行けそうな気がする、そしてそこから長官山まで登山をし、さらに山道を歩いてマオイ文学台へ。なかなか気が遠くなるし、もちろん登山の装備が必要だが冒険だと思えば楽しいかもしれない。。
今回はバス路線を探すのになかなか手間取った。でもバス(プラス登山)でもマオイ文学台へ行けなくもなさそうだ。果たしてこの情報が誰かの役にたつのかはわからないけれど。
*もしかするとぼくの調べや記載が間違っていたりするかもしれないので、バスで行かれる方はバス路線や時刻表をしっかりお確かめのうえ行ってみてくださいね。
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ここまで読んでいただきありがとうございました、この記事がどなたかの何かのお役にたてば幸いです。