この記事は、山へ登りに行く予定が一日散歩きっぷ旅に変更した日のお話しです。
ぼくはこの日、後志地方にある塩谷丸山を登山する予定でした。
先日の赤坂山へ登ってみて、また山登りを再開したい気持ちになっていて、前に二度ほど登ったことのある塩谷丸山に登りたかったのです。
ぼくの苦手な高度感や切り立った箇所が無いのにも関わらず、山頂からはもちろん、登っている途中で振り返ると海のある開けた景色が綺麗なのが魅力でした。
それと、この日はちょっとした旅気分も兼ねて、JRで塩谷駅まで乗って行って、そこから塩谷丸山へ登ろうという計画を立てていました。
こう文字にしただけで楽しそうな計画ですよね。
ところが前日までの雨で地面がぬかるんでいることは想像に容易く、それでも一応ザックを背負ってJR手稲駅まではやって来たのですが。。
どうも天候もいまいちだったのです。
じゃあ、今日は計画を変更しよう。
しばらく手稲駅で考えた結果、今日の山は足元も悪そうだし登山の計画は中止にしました。
でもそれだけだと今日の休日が勿体無いので、思い切って「一日散歩きっぷ」を手稲駅で購入し、JRの日帰り旅へと変更しました!!
山はいつだって登ることが出来ますしね、もう少し天候や状態の良い日に行けば良いのです。
そんなわけで、今日は山へ行くはずだったけれど、一日散歩きっぷの旅になったというお話しです。
さて、どこへ行きましょうか。
一日散歩きっぷで1日旅を計画している方にも、この記事でのルートが参考になると良いなと思います。よかったら最後までご覧ください。
スポンサーリンク
一日散歩きっぷの旅ルート。

ぼくが選んだ一日散歩きっぷのルート
結論から先に言うと、今回の一日散歩きっぷ旅で選んだルートは、JR手稲駅から苫小牧へ、そしてそこから岩見沢駅へ、そこから札幌駅へと戻る。
そんなとても簡単なルートでした。
行こうと思えばもっと遠くまで、そして降りたことのない駅まで行けてしまうわけですが、秋の頃をゆったりと散歩しながらその街の雰囲気も味わいつつ、自分が住む街とは違う街を歩いてみるのもいいなと思い、あえて割と簡単なルートにしてみました。
それに山へ行く格好で家を出て来たので、多少寒くても暑くても、脱いだり着たりで調節は出来ますし、多少足元が悪くても登山靴ですし、雨が降ってもレインジャケットを持って来ているので、沢山歩いて散歩して天候が悪くなっても大丈夫なのです。
どの路線にしようか。
それでも時刻表とにらめっこするのはとても大事です。
どの電車に乗ってどうやって乗り換えて、どれくらいの時間配分でその街でゆっくり過ごすか。一日散歩きっぷでは普通列車と快速列車に乗ることが出来ますから、その中で上手に時間をやりくりするのも、この旅の魅力なのです。
ですので、苫小牧へ向かう行きの時刻も、岩見沢へ向かう時刻も、帰りの札幌方面の時刻も、しっかりと電車の中で計画して、まずは手書きでメモ帳に行動プランを書きます。
そしてそのメモを無くしても大丈夫なように、スマホで写真にも撮っておいた。
これでもう今日の旅プランはばっちりです。あとは1日存分に楽しむだけ!
さて、どんな1日旅になるのでしょうか。
千歳まで来ると天気が良くなった

次の電車までの待ち時間
手稲駅から乗った電車を、一旦南千歳駅で下車します。
時間は午前9:46です。
ここまでのルートを簡単に説明すると、手稲駅から札幌駅まで普通列車に乗り、そこから新千歳空港行きの快速エアポートへ乗り換え、この南千歳駅で降りました。
このまま乗り続けると新千歳空港まで行ってしまうので、一旦南千歳で下車して、10:38発の苫小牧駅行き普通列車へ乗り換えようというわけです。
次の電車まで少し時間があったので、少し駅前をぶらぶらお散歩してみます。
青い空と飛行機の街

青く澄んだ空。
手稲駅では今にも雨が降りそうな天候でしたが、こちらは抜けるような青空。
登山から一日散歩きっぷ旅に計画変更してよかったなと思わせてくれる程の良い天候です。
千歳の空には飛行機が飛んでいました。
予定していたことがうまく行かなくても、またこんなふうに計画を立て直せば、いつだって楽しい1日を過ごすことができるんです。
時間はちょうどアウトレットモールのレラが開店時刻になろうかという頃でした。
苫小牧駅行きの普通列車に

秋の列車旅。
再び南千歳駅へと戻り、10:38発の苫小牧行き普通列車に乗り込みます。
ここから苫小牧までは約20分ほどで到着予定。
車窓からは深まる秋の風景が流れるように見え、ガタンゴトンという音とともに、次の街へと進んでいきます。
なんだか、こうしてただぼんやりと外に目をやり、季節の風景を感じるのも楽しいものです。
苫小牧駅に到着

午前10:58
苫小牧駅へ到着。
改札を出て右手、駅の南口へと進みます。

もうすぐ初雪が降ってもおかしく無い頃ですが、苫小牧の街はぼくの住む街よりも少しだけ暖かく感じます。

緯度が多少なりとも違うせいか、日本海側と太平洋側の違いなのか、この抜けるような青空と日差しのおかげか。
でも、そんな細かいことがどうでも良くなるくらい、暖かで心地の良い秋の日でした。
秋の海を見に行く

ふるさと海岸
こんなに天気が良いと行きたくなるのは、やはり海です。
駅の南口から歩いて20分ちょっとくらいでしょうか、綺麗に管理されている「ふるさと海岸」
とはいえ、ぼくは途中で商店街の方をぐるっと回って来たので、もう少し時間がかかりましたが、普段歩かない街の風景を見るのもいいんですよね。
海へと。
ぼくはここから見る海の風景がとても好きで、このブログでも上の方にリンクを貼った数年前の一日散歩きっぷを使った日帰り旅をしたときにも来ています。
優しく寄せては返す波を見ながら、ただぼんやりと時間を過ごします。

好きな場所。
ふるさと海岸にある、突き出したようになっているこの場所が好きです。
残念ながら立ち入れないようにはなっていますが、ここから見る風景、そしてここで写真を撮るのも良いものです。
苫小牧の海は日本海のそれと比べるととても優しくて、そしてあたたかな印象があります。こんな日差しのある日ならなおさらです。
秋の海も良いものですね。
13:26発、岩見沢行きへ乗る

心地の良い海岸でのんびりしてしまいました
この後、13:26発の岩見沢行き普通列車に乗る予定でしたが、気がつくとその時刻まであと30分ほどとなっていました。別れがたい海岸に手を振って再び苫小牧駅へと急いで戻ります。
小走り、いや結構走った。
あれほど「時刻表とにらめっこは大事」とか言っていたのに。。笑

苫小牧駅へ到着
ここまで駆け足で戻って来ましたが、もう間に合いそうなことがわかったので、息を整えます。
13:26発、岩見沢行きの普通列車に間に合いそうです。
よかった。

改札を抜けて。
さて、一日散歩きっぷを改札機へ通し、ホームへ降ります。

煙突の街。
苫小牧と言えば、この煙突の風景。
そしてそこからモクモクと出ている感じ。
どの街にも個性があると思いますが、苫小牧ではこの赤と白の大きな建造物が印象的です。

階段を降りて。
ホームへと向かいます。
列車が来ていない。。

こんな事あるかな。
13:26発、岩見沢行きの列車がまだ来ていませんでした。
遅延の構内アナウンスも無いし、、。
あれ、なんだろう、この違和感。

やらかしました。笑
みなさん、上の写真の青い丸で囲った二箇所を見てください。
さっき改札で撮った写真です。
ぼくはやらかしてしまいました。時計は12:17を指しているのに、電車の発車時刻は13:26です。
まるっと1時間も勘違いしていたのです。。。
ああ、恥ずかしいー。盛大にやらかしてしまいました。まあ、ぼくのやらかしの中ではまだ良い方かも知れませんが。笑
ハプニングも楽しい旅の思い出となる。
これならもう少し海岸に居られたのにとか、図書館や併設の温室も寄れたのに、なんて思ってしまいますが、今から再び海へ行ってもまた走って戻ってくるだけです。笑
どうしようかなと考えて、ちょうどお腹も空いていたので、前から行ってみたかった駅の南口そばにある「ココトマカフェ」でランチを頂くことにしました。
トーストとスープでお腹を満たせば、「これも楽しい旅の思い出だな」なんて思えてくるから不思議です。
お腹を満たすのは大事。
ぼくは普段からわりとやらかすタイプなので(カメラのSDカードやバッテリーを入れ忘れたりとか、、)、そんなことが起きたときも、代わりになる楽しいことを考えるのも好きなのです。
そんなこんなで、無事13:26発、岩見沢行きの室蘭本線の普通列車に乗り込みました。
この室蘭本線は途中、早来、由仁、栗山駅などを経由して岩見沢へと向かう路線です。
14:50、岩見沢駅に到着。

紅葉がまだ綺麗でした。
岩見沢駅の改札を出ると、色とりどりの葉が傾き始めた午後の日差しに照らされて、とても綺麗でした。
岩見沢で何をしようかあまり決めては居ませんでしたが、「お菓子のほんだ 岩見沢いなほ公園店」まで歩いて行って、アップルパイを頂くとかもいいなあなんて考えては居たのですが。
こんなに駅前の紅葉が綺麗ならと思い、駅周辺を特に目的も考えずお散歩してみることにしました。

岩見沢駅の駅舎はとても綺麗で近代的。
外へ出て駅舎の方を撮ってみます、岩見沢駅の駅舎は個人的にとても好きです。
ガラス張りとレンガの感じが印象的な建造物で、建物内部も吹き抜けのある感じや、ベンチや階段の配置にも気配りを感じます。
居心地が良く利用しやすい素敵な駅で、デザインはもちろんのこと、使う人のことを考えて作られているところにも、近代さを感じます。
建築好きな方なら一度訪れてみることをオススメします。
駅の周りをお散歩しましょう




商店街へ。
そうだ、商店街の方にも行ってみよう。
それなら、菊水堂さんのお好みのおやきか、天狗まんじゅうさんの辛い肉まんじゅうを買って食べよう!!と思って歩いていくと、なんとどちらも定休日でした。笑

もう少し散歩してみる。
ぼくはよく定休日にあたることが多いのですが、残念とは思うけれど、また別な楽しみを探すきっかけにもなるので、落ち込んだりすることもありません。
菊水堂さんのおやきや天狗まんじゅうさんはまた今度のお楽しみとしてとっておきます。
「それに、ついさっきココトマでお昼を食べたばかりだし!」
と自分に言い聞かせつつ、駅の周りを歩いてみると、雰囲気の良い跨線橋がありました。
跨線橋を渡り北口側へ


夕方に近づく跨線橋。
ね、良い雰囲気でしょ。
ここで写真を撮ったりして、住んだことのない街のお散歩を楽しみます。
一日散歩きっぷを買うと、つい一番遠くまでとか、何とかしてぐるりと一周したいだなんて思いがちですが、こんなふうに余裕を持って街を散歩するのも良いものです。
このままこの跨線橋を渡り、駅の北側へと向かって行きます。

跨線橋から見た空の色が綺麗でした。
パチリ。

月も出ていますね。
パチリ。
岩見沢レールセンター

重厚で美しい建造物
JR北海道が管理する、レール加工をおこなっている施設です。
設立は1899年(明治32年)と、随分歴史があります。
正面上部に見える五芒星のマークも重厚さに花を添える美しさですね。
この五芒星は、元々この施設が「北海道炭礦鉄道岩見沢工場材修場」だった頃の社章だそうです。

細部もよく見てみる。
窓枠上部のアーチ形状も素敵です。
よく見てみると、鳩が窓枠に佇んでいました。
レンガの色もよくみると単色ではなく、まだらになっていますが、これは経年によるものでしょうか。
内部見学もしてみたいな!と思わせる建物ですが、外からこうして眺めているだけでも楽しいですよ。
こちらも建築好きな方は、岩見沢駅舎とセットで観にくることをお勧めします。
跨線橋を渡らずとも、岩見沢駅北口から出るとすぐそばにあります。


夕方へと。
岩見沢レールセンターの建物をゆっくり観ているうちに、どんどんと陽は傾いていきます。
道端の木々の実や、橙色に染まっていく空を見ながら、北口の入り口から岩見沢駅へと戻ります。
岩見沢駅の北口から


改札へと向かう。
岩見沢駅は、北口から入ってもこのように美しい駅舎を感じることが出来ます。
レンガが印象的な駅ですが、コンクリートの美しさも素晴らしいです。
そろそろ帰ることにしましょうか、と改札へと向かいます。

最後に一枚。
パチリ。
夕日が落ちるのと逆側の空は薄く茜色になっていて、とても綺麗でした。
この時間だけの美しい空の色です。
一日散歩きっぷで改札を通り、ぼくの住む街へ行く普通列車へと乗り込みます。
帰りの電車では、夕方から夜になるマジックアワーがとても綺麗で、車窓越しに写真に収めようかとも思いましたが、自分の目で見て記憶しておくのがいいなと。
そう思い、カメラは鞄に入れたまま、その風景を目に焼き付けて帰りました。
これでおしまい。
これで、登山をする予定だった今日が一日散歩きっぷの旅になった日のお話はおしまいです。
予定していたことが出来なくなった時など、みなさんもこんな楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。
それでは、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。