冬の夕方。
冬の日暮はとても早く、暗くなってしまうと帰り道がおっくうになってしまう上に、なんだか心細くもなるので、なるべく帰りたいところだ。
けれど、悩ましいことに辺りの景色が美しく見えるのもこの時間帯で、早く帰りたい気持ちと鮮やかな夕暮れを見ていたい気持ちで入り混じるのです。
いつもならそんな景色を横目に帰ってしまうことも多いのですが、この日はもう少し暮れていく空を見ていくことにしました。
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石狩川とその周辺

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/250s
この辺りは遠くまで見渡せる。
三日月湖と川の風景。
石狩川の周りにはたくさんの三日月湖があって、その辺は人工物が少ないため遠くまで見渡すことが出来る。夕暮れが山々に溶けていって徐々に夜になっていく様子を見るのには最高の場所だと思う。
三日月湖というのはもともと湾曲していた川が侵食や堆積などによってショートカットされ、湾曲していた部分だけが残る現象で、「Ω」これはオームという記号だけれど、下の左右の横線が結ばれて上の丸の部分が残ったのが三日月湖。みたいな感じだと思えば良いです。
そんな三日月湖は石狩川の周りにはたくさんあって、たとえば茨戸川もそれ自体が三日月湖だったりします。
この日は幾春別川と旧美唄川の合流する辺りで夕暮れを見ていました。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/800s
冬の夕暮れ。
冬の夕暮れは夏よりも赤く見えて、ともて美しい。
辺りはかなり暗くなってきたけど空はまだ明るくて綺麗な色を描いている。まだ夕暮れの茜色が少しずつ夜の濃い青になっていく。
なんて悠長に夕暮れを見ながら写真を撮っていられるのも、ひとえに今日の天候が良いからだ。
もし雪が降っていて風のある日なら、この辺りは一気にホワイトアウトになって、家に帰るどころではなくなってしまう。
そういう意味でも冬の晴れ間は貴重な一瞬だと言えます。
遠くまで行かなくても

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/2000s
なんてことのない場所の美しさ。
三日月湖のほとりに大きな木があった。
その木のある風景はとても雰囲気があって、観光スポットでも映えスポットでも何でもない場所も、この時間帯はたいへん美しく見える。
札幌から車で数十分のところでもこんな風に美しい場所はたくさんあって、テレビやSNSで取り上げられる訳でもない。
けれど、どこかの帰り道で「山の方に夕日が当たって綺麗だな」とか、「夕暮れの茜色いいな」なんて思ったことがあるひとは多いと思います。
そんなとき、少し立ち止まってその風景をゆっくり見ると、自分だけが知っている美しい風景に出会えるかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございました、この記事がどなたかの何かのお役にたてば幸いです。