山の稜線にみとれてしまう。
銀山という名の山の麓。
標高158mほどの高い場所にある駅です。
駅に降りると仁木町銀山のまちなみが眼下に広がり、
遠くには残雪のある山々が見えます。
それにしても夕刻では山の稜線というのはどうしてこうも美しいのでしょう。
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山が近く夜が早く訪れます
平野部の街であれば日の入り時刻どおりに夜に向かいますが、
山が近いまちでは太陽は早々と山に隠れ、
そのぶん夜も早く訪れます。
夕刻のわずかな薄明かりと夜の灯が照らすホームは、まるでここはもう夜だよと教えてくれているようです。
そんなふうに夜に近い時間だからなのか、この駅がとても静かなことにも気がつきます。
列車はゴーゴーという音とともに行き来します
この先、北海道あちこちのJR路線がどんな歴史をたどっていくのか、ぼくには予想も付きませんが。
正直にいえばどちらかというとあまり予想したくはないのかもしれません。
だからこの列車のゴーゴーという独特の音を、いまは噛みしめるように聞いてしまうのかも知れません。
山が近いのがよく分かります
駅の南側には山々しかありません。
山が近いせいで眼下に広がる銀山のまちよりも残雪がずっと多いです。
この辺りから稲穂嶺や銀山へ登る方も少なくないと聞きますが、登りたく気持ちもよくわかるような気がします。
実際に来て見るとよくわかりますが、ほんとうに山が綺麗に見えるのです。
この先はトンネルです
さすがに標高470mを列車で登るのは現実的ではないのでしょう、この右に曲がる線路の先で列車は「稲穂トンネル」に入り、銀山と稲穂嶺間の稜線470m下を潜って小沢駅へと向かいます。
夕刻の薄明かりもなくなった、もっと真っ暗な夜の中をライトを照らしながら走る電車にも乗ってみたいなあと思ってしまいます。
雰囲気がいっそうぐっと高まるに違いありません。
まだ残る雪山越しに銀山の街並みが見えます
さすがにパウダースノーではなくザクザクの雪ですが、それにしても積雪がまだあります。
駅を降りると仁木町銀山のまちなみが眼下に広がると書きましたが、これがほんとうに随分と眼下なんです。
写真でもなんとなくわかると思います。
つまり銀山のまちからここ銀山駅へ来るには随分と登ってこなくてはならないのです。
銀山のまちに住んでいる人たちはこの駅を利用するのはとても大変だろうなあと感じずにはいられません。
駅舎はまるで山小屋みたいな光と影
駅舎の中はもう真っ暗で、灯を消して寝袋にくるまって明日の日の出を待つ山小屋みたいな雰囲気です。
とは言っても、ぼくは一度も山小屋で一晩越したことなどないのですが、なんとなくそう感じてしまいました。
山小屋ってきっとこんな感じなのかなって。
駅舎の窓に夕刻が映り込みます
夕闇のわずかな茜色が窓に映り込みます。
ここからはもう一気に夜になっていく時間です。
遠くから鳥の声が聞こえて、山に響きます
高く飛ぶ強うそうな鳥の声は、夕刻の山々に響いてこだまみたいに聞こえます。
いつかまた来てみよう。