二十四節気でいえば「雨水」の頃です。
雨水は暦の上ですと、雪が雨へと変わり氷も溶けていく頃とされています。
ではこの北海道はどうかと言えば、暖かい日もあれば氷点下の日もあったり、春の足音が遠くから聞こえてくる頃という感じで。
つまり、春はまだすこし先のお話しだけど、ふと暖かさも感じるという頃です。
実際この日は夜でもプラスの気温で、氷点下ではありませんでした。
日中の日差しで溶けた雪が道路の所々で小さな水たまりになっています。
二十四節気の「雨水」のように雨が降るという程の暖かさではなく、道端に雪が溶けたみずたまりが出来る頃とでもいえば良いでしょうか。
イルミネーションを見に行きたかった
この日は、以前から行きたいなと思っていた、JR江別駅前のイルミネーションを見にいくことにしました。
ちょうど18時くらいまで札幌駅の辺りに居たので、そこから江別駅まで電車に乗っていきます。
普段は地下鉄やバスや車での移動が多いぼくにとって、電車に乗ってお隣の町へ行くのはちょっとした旅の様でもあるのです。
しかもこんな夜の時間に。
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18時過ぎの電車で江別駅へ

まだ明るい時間から
最近は日没時間が加速する様に遅くなっています。
「雨水」の2月19日頃だと、札幌の日没時刻は17時10分頃。
「冬至」の頃だと日没が16時頃ですから、その頃から約1時間も日没時刻が遅くなっています。
外を歩いて居れば明るい時間が長くなっているのを感じますし、室内に居ても部屋の灯りはまだ点けなくても良いか、なんて思ったりもするので、やはり確実に日が長くなっているのです。
夜の時間へ
けれど18時前にもなるとすっかり辺りは暗くなっていて、日が長くなったと言っても、もう夜の頃なのです。
そんな時間にぼくはJR札幌駅へと向かい、改札を通って江別方面の電車に乗り込みました。
今日はカメラも持ってきていますし、夜はまだ冷えますから防寒用のマフラーも手袋も。
準備は万端です。
江別駅へ到着。

ホームの灯りが綺麗
こんな時間に電車に乗り込みどこかへ出かけるのは大変わくわくするのです。
本当なら家に帰る様な時間にお隣の街まで出かけるのですから。
これはちょっとした旅のような感じすらします。
帰りはどこかで何か食べて帰ろうかなとか、駅前のイルミネーションはどんな感じかななんて思っているうちに電車は江別駅へ到着。
電車を降りて改札から出る前に振り向いてみると、ホームを照らす灯りがとても綺麗でした。
江別駅前のイルミネーション

改札を抜けて外へ出ると綺麗な灯りが
よく考えてみれば、ぼくは江別駅で電車を降りるのは初めてでした。
雰囲気のある駅舎を出ると駅前のロータリーにはタクシーが数台停まっている位で、沢山の人が行き交うとか車の往来が多いとかいうことも無く、わりと静かです。
そんな駅前には、イルミネーションが煌々と輝いていました。
「わあ、綺麗」と思わず声が出てしまいます。
まだ寒い夜の暖かな灯り


まちあかり江別
駅前の交差点を渡り、イルミネーションのある方へ向かいます。
夜の駅前をたくさんの灯りが照らしていて、辺りは暖かな雰囲気です。
氷点下では無いにしても夜はまだ寒いので、そんな中で見るイルミネーションはやはり格別に綺麗です。
これは「まちあかり江別」というイルミネーションイベントで、大きなプラタナスの木を中心に綺麗な灯りを観る事ができます。
今シーズンは、2022/12/09~2023/03 下旬まで開催されているようです。
長い期間イルミネーションが見られるのは嬉しいですね。
江別駅前公園とプラタナスの木



大きな木のある公園と灯り
ここは「江別駅前公園」という場所で、そこにはおおきなプラタナスの木があって、その木に数々の灯りが点いています。
大きな木の姿が、その灯りによって浮かび上がっています。
ただの夜なら大きな木があることにも気が付かなかったかもしれません。
暖かな灯りがある夜はいいですね。
江別駅周辺を少しお散歩



夜のまちを歩く
たくさん写真も撮って、イルミネーションもずっと見ていましたが、駅前から少し千歳川の方へ向かって歩いてみることにしました。
夜の街はとても静かで、少し溶けはじめた雪は歩く度にザクサクという音がしています。
そしてぐるりと一周してまた駅前へと戻ってきました。
電車に乗って帰ります

静かな電車に乗って
夜から出かけた電車旅も帰り道です。
江別駅へと戻り改札を抜けて電車に乗り込みます。
この時間、江別駅から札幌方面行きの電車に乗る人はまばらで、ほとんど貸切のような状態で江別駅を発車し、札幌駅方面へと向かいます。
シート下のヒーターが少し冷えた身体を温めてくれます、うかうかすると眠ってしまいそうな心地良さです。
そんな静かな電車は、途中野幌駅や大麻駅から人が乗りはじめ、札幌駅へ着く頃には座席のほとんどが埋まっていました。
それにしても、夜になる頃に隣町まで電車に乗ってイルミネーションを見て、こうして電車で帰ってくる。
こんな電車旅も良いなあと思うのです。
気をつけて歩いて帰ります
「雨水」の頃、札幌近郊では雪が溶けはじめて、道端でも小さな水たまりができている。
夜になれば気温が下がって溶けた水がふたたび凍結して。
そんな季節に、ぼくは転ばないようにゆっくり歩きながら自分が住む街へと帰ります。
何か美味しいものでも食べて帰りたいな。
「雨水」の頃の夜のお話しでした。