雪がほぼ溶け切ると土が見えて来て、
それとともに次の季節がやってきます。
エゾエンゴサクの開花は春の訪れです。
それまで雪で覆われて白黒の世界だった北海道にも、
緑が芽吹き花が咲くようになると様々な色で溢れかえってくるようになります。
そして桜の開花よりも少し早く、
エゾエンゴサクは春になったことを知らせてくれます。
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エゾエンゴサクの春を知らせる青い色

エゾエンゴサクはそこらの草や葉の緑が生え揃いきらないうちに咲き始めます。
ぼくは毎年この時期になるとこの花の群生に誘われるようにここへ来ます。
春になれば色で溢れる暖かい季節がちゃんとやってくるんだと安心させてくれるからかもしれません。
青だけでなく、ピンクの色もあります

この時期は浦臼神社の境内じゅうがエゾエンゴサクの青やピンク色の花で染まるので、まるで夢の中にいるみたいです。
僕がよく登る三角山でもよく見かける花なのですが、これだけまとまって群生しているのは圧巻です。
見渡す限り花畑

ずーっと見ていても飽きないのが不思議です。
北海道は雪に覆われた季節が長いだけに、これだけ一気に咲いてくれると本当に楽しい気持ちになります。
浦臼神社の境内

ここの境内は丘の上にあって、大きな道路から参道が続くのですが、その参道の途中には踏切があり、踏切を渡ると信じられないくらい急でとても高い所まで続く石段があります。
それを登りきるとこの花畑が見えるのですから、「よし登ってみてやろうか」なんて気持ちにもなります。
これが浦臼神社の参道です

石段は本当に急なんです。
「急な石段を登った先の境内」という、物語にも出てきそうな魅力あるロケーションです。
そしてエゾエンゴサクの群生はこの石段を登りきった者のみが見られる景色。
と、さらに物語風に言いたいところなのですが、多くの方は近くの坂道を車で登って神社裏の駐車場に止めてそこからてくてくと歩いてくる。というのが現実です。
ですので、高齢の方でも無理してこの石段を登ることなく、車で来ればたやすくエゾエンゴサクが見られるようになっています。
もしここを登るだけの体力に自信のある方は、この石段を登ってみると情緒があって良いと思うのですが、相当大変で息が切れます。ということを実際に登った事のある僕が書いておきます。
それと、勾配が急なので本当に気をつけて登ってください。
丘の上にある境内なので、木々の隙間から見える風景も良いです

境内ならではという雰囲気のなかで見られるエゾエンゴサクの花畑。
眼下には鶴沼公園も見えます

鶴沼公園はキャンプ場やボートに乗れたり、レジャーという言葉がぴったりのおだやかな公園です。
やっぱり丘の上の神社から見える景色って良いものですね。
運が良いとエゾリスくんに会えます

お参りにでも来たのでしょうか。
ちいさくてかわいいです。
花畑には足を立ち入らないようにロープが張ってありますので、通路になっているところを歩いて、花畑を鑑賞する感じになります。
おそらくこのエゾリスさん目当てではないかとは思うのですが、ものすごい望遠レンズをつけて三脚で構えているカメラマンさんたちが沢山きています。
僕はそんなレンズもフルサイズのカメラなども持っていないので、こうやって手持ちで撮影するのみです。
境内からの眼下に見える景色、青やピンクのエゾエンゴサクの群生、ひょっこり出て来るエゾリスくん。ここに来ると見える景色は本当に楽しくて、いつ来ても時間を忘れてぼんやりと時間が過ぎていってしまいます。
*追記:2022年の春にも訪れてみました。
また、2017年に訪れた際の、夏の境内の雰囲気もとても良かったです。
興味がある方は次の春に行ってみてはいかがでしょうか。