6月の小雨
線路から住宅街の道を2,3本ほど通り過ぎていくと大きな森が見えてくる。
森はこの街で管理されていて、入り口には立派な情報館があり、春には桜の名所としてたくさんの人が訪れる。
そんな森を人気のない季節にゆっくりと歩くのが好きで、今日もこうして新緑から初夏へと進む季節の中、しっとりと雨が降る日にやってきた。
森に足を踏み入れると、遠くまで続く1本道が見えてくる。
辺りの草木はぐんぐんと成長していて、進んでいく季節の花も咲いている。
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花の名前は詳しくないけれど



木漏れ日の中を歩いていく
僕はその草木や花の名前を知らなくても別に気にならない。
それよりこの森を真っ直ぐに突っ切るようにある遊歩道をただ歩いて、木々の隙間から挿す明かりが葉の緑色に透けていく感じや、街中では耳にしない鳥たちの声を聞いているのが好きなのだ。
森の中には小川もあって、時々水の流れる音が聞こえてくる。
とても心地が良い。
この道はどこまで続いているのだろう



緑の中を歩き続ける
森の中にあるこの道を歩くのは何度目だろう。
このずっと続いていく1本道が好きなわりに、ぼくは道の先にどんな景色があるのかいまだに知らない。
どんなことでも知らないことは割と好きだ。
気になった時に蓋を開けて確かめる愉しみがある。
今日はなんだか確かめたくなって、この森の1本道が森を抜けるまで進んでみた。
来た道を戻っていく

その向こうに何があったか。
蓋を開ける愉しみを取っておいたり、それを確かめたりすることを大切にしているから、その結果がどうだったかはぼくにとってそれほど重要ではない気がしている。
だからきっと、こうして森の1本道を歩いている時しか写真を撮っていなかったのだと思う。
でも、そんなふうに言われたら「その先の、森を抜けた景色が気になる」って思う方もいるのも事実だと思います。
緑色に透けてく木漏れ日の中を
この日ぼくが訪れ歩いたのはこの森を貫く1本道です。
この森の中にいると、どんな深い山の中にいるのだろうなんて思えてくるのが不思議です。
春の頃もこの日みたいな新緑の頃も、そして紅葉の頃も、きっとその時々で美しい木漏れ日や音で溢れているはずです。
虫除けや長袖、歩きやすい靴や帽子と水も、ハイキングのような心つもりで歩くと安心ですよ。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。この記事が誰かの何かのお役にたてばうれしいです。