ぼくはほんとうにこの場所が好きなのだ。
対岸には石狩灯台が見える。
その手前には石狩川の河口あたりがあって、その流れは大変ゆっくりで、よくみていないと本当に流れているのかすらわからないほどだ。
この場所から写真を撮ったり、そしてブログの記事に書いたりするのもこれで何度目だろう。
広くてゆっくりと流れる川が好き、遠くまで見える場所が好き、空が見える場所が好き、青い色が好き。
ここにはたくさんの好きがある場所なのだから、何度も来てしまうのだ。
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二月の寒さの頃。

雪の季節はとくべつ綺麗だと思う。
ぼくの写真の腕がどうこうじゃなくて誰もがこの場所に来て、スマホでもカメラでもシャッターさえ押してしまえば、ほんとうに綺麗な一瞬が写し撮れる場所だと思う。
特ににこの季節、雪が積もっている景色は特別に綺麗だと思う。
この日は曇りがちだったのだけど、歩いているうちに雪が降ってきて、川の淡い青を背景に白い雪が降る様子はすぐに誰かに見せたいほど綺麗だった。
でも、自分の目で見る美しい風景はいつだって何かとトレードオフなんだ。
山頂からの眺めを見るために長い坂を登っていくとか、星空を見るために誰もいない闇の中を歩いていくとか。
2月にこの場所でこの風景を見るためには、「極寒」に耐える必要がある。

かじかむ手を温めながら
正直に言って、シャッターを押すのが大変なくらいの寒さで、手はかじかんでしまう。
コートのポケットにハクキンカイロを入れておいて、写真を撮るのに一度シャッターを押したら、ポケットの中でしばらく手を温める。
そしてまたシャッターを切る。
この日もそうやってここの綺麗な風景を撮りました。
対岸の灯台
冬は石狩灯台までの道が雪で閉ざされてしまうのだけど、対岸のここからだと冬の石狩灯台を見ることができる。
色という色がないこの季節に、赤と白の灯台はぼくたちに色を見せてくれる。
あと何週かすればきっと雪が溶けて、そしてまた何週かすれば今度は芽が出て、その後は花や葉の鮮やかな色でいっぱいになる。
それまでの間、まるで冬ならではの美味しいお漬物を食べるかのように、ぼくはまたこの灯台を観に来るのだろうと思う。
夏の夕方も綺麗なのです。
この場所から見える夏季の夕暮れも綺麗なことをぼくは知っている。
川の向こう側、灯台のある「はまなすの丘公園」で見る夕日もとてもとても綺麗なのだけど、ここから見える夏の夕日も好きだ。
その時にかすかな潮の匂いがしていたこと、ちゃんと覚えている。
疲れていたり、しんどい日が続いていたとしても。
ここで夕日を観ている時はなにもかも忘れてしまう。
それくらい綺麗なのです。
雨水の頃
そろそろ二十四節気でいう「雨水(うすい)」の頃に入ります。
この暦では雪は雨へと代わり雪解けが始まる頃ですが、北海道はまだ深い雪に閉ざされた日々が続きます。
それでも朝を迎えるたびに雪は少しずつ解けていき、それは春の息吹へとなるのでしょうね。