いくつもの日の出や朝陽を見てきたぼくが知っていることを話します。
それは、夜明け前から見るのが最高だってこと。
とだけ書いても、「どういうこと?」と思われるかも知れません。
実際ぼくも日の出や朝陽を見にいくようになるまでは、夜明け前のことなんて考えたこともありませんでした。
でも、何度か日の出や朝陽を見にいくうちに、夜明け前からが最高だと気がついたんです。
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真っ暗な夜の終わりは地平線に微かな明るさが見え、その明るさは徐々に広がっていきます。そしてやがて日の出を迎える。
そんな、新たな朝が始まっていくひと時の光景は本当に美しく、昇ってくる太陽の熱を感じて元気が出たりと、夕方の綺麗な夕焼けとはまた違った楽しみがあります。
今日はその事について詳しく書いていきます。
日の出を見にいくなら夜明け前からが最高な理由や、その美しさがどんなかということを、実際に夜明け前から訪れたときの写真を載せつつ書いていきます。
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朝の美しさは、夜明け前から始まっている。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/125s
夜の終わりから、新たな朝が始まるまで。
「日の出や朝陽を見るなら、夜明け前からが最高」な理由。
それは、日の出まえの暗い頃から日の出までを見ることで、夜が終わり朝が始まる光景をひとつなぎで見ることができるから。
そしてそれが本当に美しいひと時だということ。
夜明け前の時間について。
まず、そもそも夜明け前とは。
「夜明け」とは日の出前の薄明るい時間帯で、「夜明け前」というとそれよりも早くなるので、正確には日の出時刻より2,3時間前と言われています。
けれど、この記事でぼくが伝えたいのは、夜の終わりから朝の始まりが最高に美しいってことなので、今日は日の出時刻の50分前くらいからの写真でお伝えしていきます。
夜の終わり。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/125s
地平線の薄明かりが夜の終わりを告げる。
日の出時刻の50分ほど前。
この日訪れたのは、丘珠空港緑地の北西地区。
辺りはまだ真っ暗ですが、地平線の方にほんとうに微かな明るさが薄い茜色とともに見えてきます。
これが夜のおわりです。わざわざ日の出時刻よりもずっと前に訪れないと見る事のできない、とても美しい一瞬です。
ちなみに本格的な夜明け前は本当にまだ真っ暗で星も綺麗に見えます。上のリンクは北海道赤井川村の「冷水峠」で夜明け前から観察したときの記事です。
こちらもよかったら読んでみてください。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO640 0ev 1/125s
上空は真っ暗で夜のまま、月も明るく見える。
頭上を見上げると暗い夜の空に月が明るく浮かんでいるのが見えました。
まぎれもなく辺りはまだ暗いのです。
この感じ伝わるといいな。
ちなみに、この時間帯を別な形で説明するなら、モリス・ラヴェル作曲の管弦楽曲「ボレロ」の一番始まりのところ。
スネアとチェロのピチカートが微かに聞こえる部分。
ほんとうは「ボレロ」を最初から終わりまで聞いて欲しいのですが、この約14分ほどの楽曲を30秒ちょいに短くまとめた素敵な動画を見つけたので、下に貼っておきます。最初の3秒くらいまでの部分です。
1日が始まるのは、夜明け前からなんだってことが少しでも伝わると嬉しいです。
夜明けの色濃くなっていく美しい時間帯。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/250s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/125s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/125s
朝が始まっていく瞬間。
日の出時刻の30分ほど前。
ついさっきまで地平線の微かな薄明かりしか見えていなかったのに、それから少し経つと、徐々にその明るさが広がっていきます。
この時間帯も言葉にならないくらい本当に美しく、「朝が始まっていくんだな」と嬉しくなってくると同時に、目が慣れてきて「暗い」という感覚が少し薄くなってくる頃です。
とはいえ実際の所はまだ辺りが暗いままなので、少し明るくなっていく空を背景に植物のシルエットを撮ってみたのが上の3枚の写真です。
これは自分の目で見ていても、スマホのカメラで撮っていても、同じようにほんとうに綺麗でした。
もうすぐ日の出、待ちきれない気持ちに。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/125s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/250s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/250s
日の出直前の美しい空の色。
日の出時刻の15分から数分前。
日の出を見に行ったことのある方なら、この雰囲気はご存知かもしれません。
「あともう少しで太陽が昇ってくる…」と時計を見ては、あとどれ位だろうと、そわそわする感じです。
空はだいぶ明るくなってきていて、あとは主役の太陽が昇ってくるだけとなります。空の色もはっきりと濃く明るくなっているのがわかります。
ほんとうに綺麗な時間です。
ついに日の出時刻、クライマックス。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/250

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/4000s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/4000s
太陽が昇ってくる瞬間。
日の出時刻。
そしてついに日の出時刻となり、地平線のあたりから太陽が昇ってきます。
ここまで夜明け前から徐々に空が明るくなるのを見てきましたが、それとは比べようもないほどの明るさを携えて朝陽が顔を出します。
その明るさは、さっきまで寒かった気温を一気に上げていき、ぼくの体温までぽかぽかと暖かくなるのがわかるほどです。
朝陽に照らされる朝の時間。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO640 0ev 1/4000s

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ISO640 0ev 1/4000s

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ISO640 0ev 1/4000s
日の出時刻のあともまだ見ていてほしい。
日の出まえはシルエットで写していた植物も、朝陽に照らされてキラキラと輝くように見えます。
草木の朝露に朝陽に当たっているせいかもしれません。
日の出の太陽が昇るのを見たらそれで満足してしまうかも知れませんが、そのあとも朝陽が織りなす朝の風景はとても綺麗なのです。
朝陽が徐々に届いていく様子をもう少し見ていく。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO640 0ev 1/250s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO640 0ev 1/160s
足元の草木まで朝陽が届くころ。
足元まで朝陽が届き、辺りに小さな花が咲いていることに気がつきました。
こんな可愛い花が咲いているのを見たらシャッターを切らずにはいられません。
カシャカシャと何枚も撮りました。
始発のバスの音が聞こえる頃。

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/4000s

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ISO100 0ev 1/4000s

SONY α6500 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO100 0ev 1/1600s
そして月も白く、薄くなっていく。
日の出時刻の30分から1時間後。
辺りはすっかり明るくなり、夜明け前からこの場所にいる身としては「もう昼間だな」というくらいの感覚になります。
それでもやっと始発のバスの音が聞こえる頃で、まだまだ朝の時間帯なのです。
朝の時間を見にいく。
いつもの自分なら眠い目を擦って起床し、朝の支度をして出かける頃。
今日はそれよりずっと前の、夜が終わって朝が始まるまでを見てきました。
こんなにも早起きしたのに、不思議なことに眠い感覚は全然なくて、徐々に明るくなる朝をみたせいか、それとも太陽の熱を浴びたせいなのか、なんだか元気にさえなっていました。
日の出を見るなら、夜明け前からが最高です。
夜明け前からの朝が始まる光景の美しさを、どうしても誰かに伝えたくなってこの記事で書く事にしたのですが、ここまで書いてもやはり言葉で説明することはなかなか難しい気がしています。
その時の美しさが出来るだけわかってもらえるように、写真を何枚も厳選して載せたつもりですが、それでもその時の美しさをちゃんと伝えられているか、僕にもよくわかりません。
だからもし、この記事を読んでくれた方がいつか日の出を見にいくことがあれば、その時はこの記事のことを思い出してくれたら嬉しいです。
この記事の場所やアクセスについての記事。
ちなみにこの日、夜明け前からの様子を見た場所は、札幌市にある丘珠空港緑地の北西地区という場所です。
また、「丘珠空港緑地の北西地区」の場所やバスでのアクセスについては「丘珠空港緑地(北西地区)、広い空が夕方の淡い色から暗くなるまで見ていた。」の記事で詳しく書いています。
そして、いままで見てきた朝の風景の記事は「朝陽や日の出」というタグでまとめています。
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました、この記事がどなたかの何かのお役にたてば幸いです。