ちいさな河が海に繋がるところ
夏によく海を見にくる場所はいくつかあって、ここもその中のひとつです。
海の近くにある河口橋から見える景色。
夏の頃は夕日が沈むのがとても綺麗に見えます。
ずっと観ていても飽きることがなくて、食後の甘味みたいなマジックアワーまで楽しみたくなってしまうのです。
いまは二月の真冬で、こんな時に観に来たことはありませんでしたが、夏とは違っていて厳しい日本海の表情をしています。
けれども雲の隙間から刺す午後の光はとてもやわらかくてやさしくて、もしかして今は暖かい日の午後なんじゃないかって錯覚するほどでした。
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波の音と海の様子
もちろん冬の海ですから、ごうごうという音を立てています。
それが波の音なのか、風の音なのか、どちらでもないのかわからないくらいで。まるで飲み込まれてしまうような大きな音がしています。
モエレ沼公園の海の噴水で聴いた嵐のような波の音を思い出しました。
消波ブロックに打ち付ける波


古譚川はここから海へと繋がっています。
雪が溶けたり雨が降ったりして川になった水は、森の上の方から下って来て大きな日本海のひとしずくになっていきます。
消波ブロックには定期的に大きな波が打ち付けられて、ばしゃーん!どーん!という大きな音を立てています。
その音を聴くと、やはり今が厳しい冬の季節であるのだなあと改めて思うのです。
石狩川や茨戸川みたいに大きな河を観ているのが好きなのですが、こうして細い河口を見ていても様々な表情があって、どんな河でも水が流れていくのを観ているのが好きなのだと改めて気が付かされました。
もうすぐ三月
最近このことを書くことが多いのですが、
もうすぐ三月です。
二月はこんなにも厳しい河が、三月になれば春の表情を垣間見せるときがあるかもしれません。
だからまた来月観に来てみたいなあと思うのです。
河のこと
ぼくには大好きなコミックがあって、それは「3月のライオン」という作品。
中学生でプロ棋士となった少年とそれを取り巻く人たちがとても美しく描かれています。
そしてこの作中では時々「河」について描かれているシーンがあって、それは彼が生活している町にある河なのだけれど、何かの比喩表現であったり彼の心情を表現するかのようにとても大切に描かれています。
ぼくはもともとコミックを読む習慣がなかったのですが、この本をきっかけに読むようになりました。30代になるかならないかの頃だったと思います。
河が好きなのもあり、とても大好きな作品です。
この作品は映像化もされています。
コミックを映像にするとこんな風にフレームが繋がっていく美しさも見えるのかと思え、コミックも映像もどちらも好きです。
もうすぐ、三月がやってきます。