二十四節気でいえば「啓蟄」の頃です。
3月5日〜19日の頃。
暦の上では、土の中で冬籠していた生き物たちが顔を出す頃といわれています。
では北海道はというと、まだまだ生き物の足音も感じることは出来ず、ゆっくりと雪が溶けていくのを見ている頃でしょうか。
冬の間に積もったは雪は、熱の集まるアスファルトのあたりから徐々に溶けて地面が見えて、しばらくするとその周辺の土の辺りも溶けていきます。
そして土がすっかり顔を出す頃には、ひょいと生き物たちも出てくるのでしょう。
しかしそれはまた次の二十四節気の頃のお話しかもしれません。
日差しの暖かな春の日
そんな北海道の啓蟄の頃ですが、次第に春の予感を感じずにはいられず、日によっては最高気温が10度になるなんて日もあり、大きな通りの雪はすっかり溶けています。
小さな通りや日陰のあたりはまだ雪が残っていますが、それも日中の気温でぐんぐん溶けていきます。
実際この日もとても暖かく、そしてよく晴れた日で、久しぶりに石狩川の様子を見に行くことにした。
時間がちょうど夕方だったので、陽が沈む頃や日没後の川、そして空の様子を撮ってきました。
正直に言って、綺麗な瞬間を見ているときは「きれいだな」という言葉しか出てこないので、こうして文章にして書く様なことも特にないのですが、ぼくがその時に観た風景の写真も載せておきますので、もしよかったら最後までご覧ください。
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日没は17時頃になりました

ついこの間まで暗かった時間帯
雨水の記事でも書きましたが、日没時刻はさらに遅くなり、この日はちょうど17時頃。
ぼくが石狩川のほとりへ着いたのは、あと少しで陽が沈む頃でした。
まだ強い太陽の光がまぶしく感じ、日中の暖かな気温もまだ残っていて、手袋なしでシャッターを切っても手がかじかむ様なこともありません。
月の見えるころ。

東の空には夕方の月が出ています。
きっと日中から月が出ていたのでしょう。
普段なら良く見ていないと気がつかないかもしれませんが、ぼくはこの日お休みだったので、わりと早くからこの月の姿を知っていました。
そしてそれは夕暮れ近くになって、空の色が様々な色に染まっていくにつれ、その姿をあらわにしていくのです。
ちょうど陽が沈む方角と反対の方にクッキリと見えてきた月を撮っておきました。
Rokkorのレンズと夕暮れの川

オールドレンズを携えて
この日はSigmaの単焦点レンズをカメラに付けて来ていたのですが、「MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」で撮ってみることにした。
このブログでもお馴染みのオールドレンズです。
そして普段ならF1.4やF2.0の開放辺りで撮ることが多いのですが、F8やF11位まで大きく絞って撮影してみました。
すると、川の穏やかな様子や夕暮れ色の空の感じが、とても滑らかで美しく写り、このレンズのさらに素晴らしい一面に気がつきました。
陽が沈んでいきます


手も冷たくなっていく
石狩川の向こうに陽が沈んでいくのを、ただずっと見ていました。
次第に気温も下がっていき、いつの間にか手は冷たくなっていて、コートのポケットに入れていた手袋を出します。
そんな一瞬の動作すら勿体無いほど、陽が沈む頃の時間の空は、一瞬ごとに色も明るさも変わっていくのです。
それを見てはシャッターを切り、「きれいだな」とつぶやいて、またシャッターを切る。
そんなふうに陽が沈んでいくのを見ていました。
日没後の時間


日没後も綺麗なのです
夕日は沈むまでも綺麗ですが、そのあとも素晴らしい時間なのです。
ぼくは事あるごとにこのブログでも書いて来ましたが、日没後の空というのは本当に綺麗で、薄暗くなっていくのと同時に空の色も濃くなります。
そして夜の青い空の色が徐々に広がっていって、それは昼から夜へと変わっていく瞬間に立ち会っているような気分になります。
そうしてこの日も暗くなるまで空を見ていました。
月の時間へ

そろそろ帰りましょう
気が付くと気温も下がり、身体も冷えていきます。
夕暮れの空にお別れをつげたとき、雪解けの水たまりにお月さまが映っているのが見えました。
さっきこの場所へ来た時よりも存在感が増していて、水たまり越しでもしっかりとその姿をとらえる事が出来るほどです。
おやすみなさい。
春の頃は季節の変わり目でもあります、この頃は体の反応もいろいろ出て来て、「ああ、春が進んでいくんだな」と実感するばかりです。
今夜もゆっくりお風呂に浸かって、早めにお布団に入ろうと思います。
それではおやすみなさい。また次の二十四節気の頃にお会いしましょう。
「啓蟄」の頃の夕暮れのお話しでした。