Lumix GF3 / LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.
ISO160 -0.3ev F6.3 1/640s
今日はカメラのお話をしたいと思っています。
ぼくはいま、SONY α6500というAPS-C規格のカメラと、SigmaのF1.4 Contemporary DCDNシリーズの単焦点レンズ3本(16mm、30mm、56mm)とMC Rokkor-PG 50mm F1.4のオールドレンズで写真を撮っています。
その前はというと、マイクロフォーサーズという規格のカメラを使っていました。
マイクロフォーサーズは僕が初めて買ったレンズ交換式ミラーレスカメラで、ちゃんとしたカメラがある生活の始まりだったり、このカメラと一緒に色々な所へ出かけて、夕景や星や山の風景を撮ったりと、所有する喜びやカメラとの暮らしの思い出がいっぱい詰まった、大変印象深いカメラやレンズたちでした。
今日はそのマイクロフォーサーズについてお話していきます。
もし、これからカメラを始めようと思う方が、マイクロフォーサーズのカメラってどうなんだろう?と思った時に、実際に使っていた人の話が聞けるのが一番役に立つのではないかと思ったので、今回の記事を書くことにしました。
とはいえ、素人のぼくが撮った写真やカメラの話なので、そう言う人の感想だと思って聞いて欲しいのです。
でももしそれが、これからカメラを始める人の何かの参考になれば、ぼくはとても嬉しく思います。
–
使っていたカメラとレンズと作例を交えて。
この記事では、ぼくがマイクロフォーサーズのどんなカメラ機種やレンズを購入し使っていたかと、その感想を時系列に沿って説明し、そしてそれらで撮影した写真の作例を並べて行きながらお話を進めていきます。
また作例写真の下にはカメラとレンズの機種名と撮影設定も記載しておきます。
そして最後には、なぜその後SONYのAPS-C機に買い換えたのか。また、もしぼくが今からマイクロフォーサーズを手に入れるならどういうカメラとレンズ構成にするかというお話しもしたいと思います。とてもとても長い文章になりますが、もしよかったら最後までご覧ください。
ちなみに作例写真はJPEGとRAWで撮影した両方が混ざっていますが、どちらも編集はせずにそのまま保存したものになります。
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最初に買ったのは Lumix GF3。

Lumix GF3 / LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.
ISO160 0ev F5.6 1/500S
なぜマイクロフォーサーズを選んだのか。
ぼくが初めて買ったレンズ交換式のカメラは、Panasonic Lumix GF3というもので、なぜそもそもこのマイクロフォーサーズカメラを買ったかという所からお話を始めます。
GF3を買う前にも、コンパクトデジタルカメラを使って出かけた先の風景などを撮っていましたが、その頃から一眼レフカメラにはずっと憧れを抱いていました。
それは一眼レフカメラの画質が格段に綺麗であったり、背景をぼんやりとさせられたり、遠くの物が撮れたり、あるいは広い範囲を撮影が出来たり、レンズを交換すればまた違う撮り方もできる。
そういうことに対する憧れでした。
そしてもっと言えば、「カメラを所有し、それを持ってあちこちの風景や綺麗な一瞬を、いまより雰囲気よく、自分がそこで感じたように撮りたい。」と思っていたのです。
–
値段や大きさ重さのこと。
しかし当時の一眼レフカメラは値段が高く、さらにぼくは首の状態があまり良く無いので、重たいものを持てないこともあり、一眼レフを買うことにはためらいがありました。
そんな頃にちょうど、「ミラーレスカメラ」というものが流行り出して、PanasonicとOLYMPUSから共通企画のマイクロフォーサーズという規格のカメラが発売され、今までの一眼レフカメラと比較するととても小さく、そして軽く、見た目もかわいいものが登場してきました。
ぼくはそのタイミングで、マイクロフォーサーズカメラを買う事にしたわけです。
中でもちょうどお手頃価格だったPanasonic Lumix GF3のダブルレンズキット(2本のレンズが付属)を購入しました。2012年の頃です。
付属のダブルレンズは、「LUMIX G 14mm /F2.5 ASPH.」の単焦点レンズと「LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S.」の手ぶれ補正機能が付いたズームレンズでした。
LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.

Lumix GF3 / LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.
ISO160 -0.3ev F6.3 1/640s
まずはGF3で使っていたレンズの話から。
付属の2本のレンズのうち、「LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.」の単焦点レンズからお話しします。
正直に言って、はじめはこの単焦点レンズの存在意義がまったく分かりませんでした。笑
なぜなら、もうひとつの付属レンズである「LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S.」だって、14mmの焦点距離(35mm換算だと28mm相当)の撮影が出来るのに!と思っていたからです。
しかし、その謎は次第に解けていき、それどころかこの「LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.」がとてもお気に入りのレンズになっていきました。

Lumix GF3 / LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.
ISO160 -0.7ev F2.5 1/60s
この単焦点レンズが気に入った理由は三つあって、一つ目は薄くて小型軽量ないわゆる「パンケーキレンズ」で持ち運ぶのにとても楽だったため。
そして二つ目は「F値が2.5」でそれなりに明るいレンズであったため、そして三つ目は「なんか画質が好き!」という理由でした。
ぼくはその頃ちょうど登山を始めていて、日陰になる森の中というのは案外暗くて、そういう場所ではF2.5の明るさで撮影できることでISOを上げずに済み、ノイズで画質が落ちることもなく、また近距離で撮影した際の背景ボケもわりと綺麗に写してくれるので、このレンズの良さが次第にわかるようになっていきました。
ちなみに後でお話ししますが、ぼくはGF3を買った数年後に、同じマイクロフォーサーズ機のOlympus OM-D E-M5を入手するのですが、そのカメラでもこのレンズをずっと気に入って使い続けていました。
そっちの方でも作例写真をたくさん載せておきますので、よかったら最後までご覧ください。
LUMIX G VARIO 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH.

Lumix GF3 / LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S
ISO160 0ev F3.5 1/40s
広角から標準までのズームレンズ
次に、GF3に付属の2本のレンズのうち、もうひとつの「LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S」についてお話します。
こちらは、とても普通のズームレンズ。
14mmから42mm(35mm換算で28mmから84mm)の焦点距離なので、大抵のものは撮れるので、とても便利って言葉で言い表すと分かりやすいレンズです。

Lumix GF3 / LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S
ISO160 0ev F3.5 1/13s
その上このレンズには手ブレ補正機能がついているので、望遠側のF値F5.6で少し暗い環境を撮る時にも手ブレを抑えてくれるのがありがたいです。
ちなみにOLYMPUSのカメラに付けるとレンズ側の手ぶれ補正は効かないらしいです。
画質についてはごくごく普通といった印象でしたが、14mmの単焦点レンズと違って、ズーム出来るのが便利で最初はこのレンズばかり使っていた記憶があります。
MC ROKKOR-PG 50mm F1.4

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO160 -0.3ev F不明 1/4000s
ROKKORのオールドレンズを手に入れる
ここでついにオールドレンズの登場です。
GF3のダブルレンズキットを使っていて思っていたのが、「もっと背景ボケする写真を撮りたい」とか、「雰囲気のある写真を撮りたい」ということでした。
そんな時に友人から、レンズアダプターを使えばフィルムカメラ時代のオールドレンズを使えるんだよと教えてもらい、セカンドストリートだったかハードオフだったかで3千円くらいで入手してレンズアダプタと合わせても五千円くらいだったと記憶しています。
「MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」というレンズです。
数あるオールドレンズの中からこのレンズを選んだ理由は、ただ単純に他のオールドレンズより安かったとかだったのですが、今使っているα6500のカメラでも使用していて、つい先日もこのレンズのことを記事にして書いておいたので、よかったら上のリンク記事も読んでいただけたら嬉しいです。
背景も綺麗にボケてくれるので、お気に入りのレンズです。
写真の下に書いてる撮影情報の「F不明」というのは、電子接点がないマニュアルレンズなので、カメラ側がFいくつで撮影したかという情報を保存できないためです。
ただ、この頃はF1.4で撮りまくっていた記憶があるので、F1.4かもしくは一段絞ってF2.0とかかなと思います。
他にもこのオールドレンズで撮った写真をいくつか並べておきますね。

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO160 0ev F不明 1/400s

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO160 0ev F不明 1/400s

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO160 0ev F不明 1/3200s

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO200 0ev F不明 1/250s

Lumix GF3 / MC ROKKOR-PG 50mm F1.4
ISO800 0ev F不明 1/125s
玉ボケが綺麗。
歩道橋の上から車が行き交う交差点を撮影したものですが、手前の手すりにピンとを合わせてみると、向こうに見える車のライトや信号機や街灯などが、色とりどりのビー玉みたい綺麗にに見えていて、この写真を撮ったときはずいぶん興奮したのを今でも覚えています。
次にOLYMPUS O-MD E-M5を買った。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R
ISO200 0ev F11 1/500s
OM-D E-M5を買う。
2014年の春頃に、GF3と同じマイクロフォーサーズ規格のOLYMPUS OM-D E-M5を買う事となります。
標準ズームレンズの「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R」と、望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R」の2本のレンズが付いた、ダブルズームキットを新品で7万円弱で購入し、色は黒を選びました。
当時は確か本体のみとダブルズームキットの価格差がそれ程なかったので、レンズが2本付いたのを買った記憶があります。
OM-D E-M5を買った理由をお話しします。
E-M5を買おうと思ったのには、明確な理由が4つほどありました。
- ボディ内手ぶれ補正が付いている
- EVF(目で覗くファインダー)が付いている
- 画質が良い
- デザインと手に馴染む質感
では、一つずつ簡潔に説明していきます。
–
1.ボディ内手ぶれ補正について
これはとても重要でした。ぼくは元々指先が少し自由に動かない所があって、ボディ内手ぶれ補正の無いGF3を使っていた時にはそれでどうしてもシャッターを押す際にブレ気味になっていましたが、このE-M5は5軸の強力な手ブレ補正が付いていてその心配もなくなりました。手ぶれ補正が無いレンズでも本体側の手ぶれ補正が効くので安心ですし、やや暗がりの中で撮る際にシャッター速度が少し遅くてもブレないという利点もあり、撮影できるシーンが増えたのです。
–
2.EVFについて
これも次に重要でした。GF3等の液晶画面でしか確認出来ないカメラは、撮影時に日差しが強い場合などに画面が見づらく、特にオールドレンズ使用時等はピントが合わせにくいという苦労から解放されました。
–
3.画質について
これは特に高感度(ISOを上げるシーン)撮影が顕著で、例えばシャッター速度をこれ以上遅くすると絶対ブレる時などは、ISOの数値を上げて画質を落としてでもシャッター速度を速くするという事が出来ますが、その場合の画質の落ち方がそれほど酷くなく、ブログ等にアップする程度の大きさであれば納得のいく画質だったのです。
また、星空撮影をする際には三脚を使いシャッター速度も数十秒にし、その上でさらにISOを上げて撮影するわけですが、ISO1600くらいまで上げても見るに耐えられるというか割と綺麗でした。個人的な感想だけどGF3の頃はISO800が限界って感じがしていました。
星空の写真については後ほど数枚作例も載せますので、実際にご覧になってみてください。
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4.質感について
E-M5はマグネシウム合金ボディによる強力な防塵防滴仕様、またそれによる質感や、デザイン、そして何より手に持った感じが大変しっくりくるものでした。
手放した今でもE-M5のデザインは好きだったなと思うし、時々また手に入れたいななんて思うこともあるくらい思い出深いカメラでした。
モノというのはそれを所有する満足感によっても、大切にしたりいつでも使いたくなるのだと思わせてくれたカメラでした。
–
ちょっと長くなってしまいましたが、ぼくはこんな理由でOM-D E-M5を購入し、さらに撮影するのが楽しくなっていきました。
では続いて、そのOM-D E-M5で使っていたレンズを撮影した作例とともに紹介していきますね。
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R
ISO200 0ev F7.1 1/160s
OM-D E-M5で使っていたレンズのお話です。
付属の2本のズームレンズのうち、「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R」のレンズからお話しします。
これは35mm換算でいうと28mm-84mmの広角から中望遠までの標準ズームレンズで、GF3に付いて来た「LUMIX G VARIO 14-42mm /F3.5-5.6 ASPH./ MEGA O.I.S」と全く同じ画角とF値ではあるものの、こちらの方がややコンパクトで、持ち歩くのには大変重宝しました。
特に登山へ行く際はこれ1本だけで、登山道のお花とか、山頂からの広い眺めとか、あとは出かける先で何を撮るかわからない時などにも必ずカバンに入れて持ち歩いていた気がします。
上の写真は三角山へ朝陽を見に行った時に撮った一枚です。山頂から見た朝の街並みが何ともいえない綺麗な色だったなー。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R
ISO200 0ev F11 1/500s
これは手稲山の山頂から撮ったものですが、空と海の青が綺麗です。
手稲山から見える札幌の街並みがミニチュアみたいで、「あー、こんな高い所まで登って来たんだな」って思ったのを思い出します。
あとOLYMPUSのOM-D E-M5にしてから思ったのが、青色が綺麗に映るなあって事でした。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO200 0ev F5.6 1/1000s
望遠撮影とボケ感が良いレンズ
お次は、E-M5に付属の2本のレンズのうち、もうひとつの「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R」についてです。
このレンズでは、今まで撮る事の出来なかった、遠くの被写体を撮ることができるようになりました。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO320 -2ev F5.6 1/320s

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO200 0.3ev F5.6 1/250s
撮影出来る距離が150mm(35mm換算で300mm)まで一気に伸びたので、上の写真のように季節の鳥を草葉の影から見守るように撮れるようになったのは嬉しかったです。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO500 -0.7ev F5 1/200s
それに、望遠ならではの背景ボケなんかも味わえるようになったのも嬉しくて、どうやったらボケ感が出るかなーなんて撮って歩いてたのを思い出します。
梅の花にピントを合わせて遠くの神社をぼんやりとさせたり。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO250 -0.7ev F5.1 1/250s
ローアングルで草を撮って背景をぼかしたり、いろいろ工夫して撮ってたな。
こうして昔撮ってた写真みてると懐かしい気持ちにもなります。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO200 5.6ev F5.1 1/320s
山からの景色
そして、このレンズも山あいの場所から見える景色を撮るのにもよく使いました。
一部を切り取るような感じで望遠で写したり、あるいはある中望遠ほどの距離で広めに撮りたいというシチュエーションにも、レンズ交換の手間なしにズームの調整で撮影出来るのはとても便利でした。

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO320 5.6ev F5.1 1/250s

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO200 0.3ev F5.6 1/320s

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
ISO200 0.3ev F5.6 1/320s
今になってみれば、もっとこのレンズの望遠で、風景や花や鳥も沢山撮っておきたかったなあと思っています。
写りに関しては素晴らしく良いというわけではありませんが、これだけの距離をこの画質で撮らせてくれるのなら、ぼくには十分良いレンズでした。
LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0.3ev F6.3 1/640s
GF3の頃から手放さずに持っていたレンズ
そしてGF3を購入した際にキットレンズとして付いて来た「LUMIX G 14mmF2.5 ASPH.」の単焦点レンズは、カメラ本体をE-M5にしてからも、ずっと好きで使い続けていました。
もちろん、広角で取れる明るいレンズをこれしか持ってなかったというのもありますが、逆に言えばそのおかげでこのレンズで沢山の写真を撮る事が出来ました。そして画質やボケ感についても大変素晴らしいとか、そういう訳でもなく、どちらかといえば地味なレンズなのですが、その地味なところをぼくはずっと好きだったように思います。
ずっと好きでいれば、自然とそのレンズの良い所が見えて来て、それで沢山の写真を写すことができたぼくは幸せであったと思いますし、このレンズに色々なところへ連れて行ってもらって、さまざまな風景を目にし、感じることが出来たのも事実です。
そう考えると、カメラというのはなんて良い趣味なのでしょうね。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO100 0ev F6.3 1/500s
山へ行く時も、普通に出かける時も、パンケーキならではの軽さや小ささは、躊躇なく常に携帯することが出来ました。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F7.1 1/640s
これは函館の立待岬の向こうの山へ海霧が当たって、それが上昇するのを見ていた時の写真です。
函館、また行きたいな。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F7.1 1/500s
ニセコのイワオヌプリにもこのレンズと一緒に登りました。それまで近所の低山ばかり登っていた僕に、見たこともない素晴らしい景色が迎えてくれました。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F7.1 1/500s
独特な山の表情とか、低山や平地では見ることの出来ない植物たちも、14mm(35mm換算で28mm)の広角でなら、いっぺんに写すことも出来ました。今見返しても、その時の気持ちまで思い出せそうです。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO100 -0.3ev F710 1/500s
夕方から夜へ、そして朝の時間まで。
そしてこのレンズで一番よく撮ったのは、夕方から夜へ、そして夜から朝への時間だったように思います。
夕方の陽が落ちるまで、落ちた後、夜になる頃、夜の星空、夜から朝に向かう頃、そして朝へ。
普段の暮らしではあまり見ない時間帯の風景をこのレンズで沢山撮りました。ぼくはそういう時、カメラの設定をAUTOで撮る事が多かったように思います。自分の力量よりカメラの機能に身を任せてみる。そうすると今まで撮ったことのないような設定で、そして映し出される写真もとても綺麗だったりする。
そんなこともこのレンズに気付かせてももらった気がするし、自分が普段よく利用する絞り優先モードの撮影時も、AUTOで撮った時の設定を思い出しつつ、開放ばかりではなく必要に応じて絞って撮るということも覚えたのはこの頃だったと思います。
–
もちろん星空はマニュアルモードで撮っていました。そして編集なしでこれだけ星が見えるのだから、このレンズもやはり大したもんだと認めざるを得ない。もちろんE-M5の高感度耐性によるところもあるけれど。
改めてもう一度書いておくと、この記事に載せている写真は全てRAWかJPEGで撮ってそのまま保存しているので、編集はしていないのです。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F5.6 1/640s
それ以上このレンズについて言葉にして書くことなんて、もう無い気がする。
なので、ここからしばらくは夕方から朝までの写真を並べておきますので、よかったらご覧ください。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F9 1/800s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 0ev F7.1 1/500s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO200 -0.7ev F9 1/400s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO500 0ev F2.5 1/60s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO1600 0ev F2.5 30.0s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO2500 0ev F2.5 30.0s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO250 0ev F8 13.0s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.
ISO800 0ev F2.5 1/60s
伝わるといいな、ぼくがLUMIX G 14mm F2.5 ASPH.のレンズを好きだった理由が。
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO800 0ev F2.5 1/60s
美しいボケとシャープさの両立
そしてぼくは新たなレンズを手に入れることとなります。
「OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」という僅か116gのとても軽くてコンパクトな単焦点レンズです。
購入したのは2014年で、今になって思えばこの価格(買った時は3万円弱くらいだったはず)で、こんなに写りの良い45mm(35mm換算90mm)の中望遠レンズが買えるなんてマイクロフォーサーズはいいな!って思うばかりです。
でも買った当時は、このレンズの素晴らしさにまだ気がついてなくて「やっぱレンズって高いな。。」って思ってましたけど。笑
このレンズを購入した理由としては、MC ROKKOR-PG 50mm F1.4のオールドレンズの焦点距離や明るいレンズとボケがとても気に入っていて、オートフォーカスのレンズでも同じくらいの焦点距離で明るいレンズが欲しいなって思って、色々悩んだ結果このレンズを選びました。

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO200 -0.7ev F2.5 1/200s
とんでもなく素晴らしいレンズでした。
開放では背景ボケの美しさ、そして絞れば驚くほどのシャープな写り。
綺麗にボケて、綺麗にシャープ。
開放でもピントが合う場所はくっきりとシャープに映るし、撮影を重ねるうちに、こんなに都合の良いレンズがこんな価格で、しかもこんなに軽くてコンパクトで良いのか。。って思いながら、このレンズでいっぱい写真を撮影しました。
APS-Cに買い換えた今でも、このレンズは本当に良いレンズだったなと思っています。
ぼくは撮る機会がありませんでしたが、人を撮るある人にはとても良いレンズだと思います、ポートレートが撮りたくなるレンズでした。

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO200 -1.7ev F4 1/500s
少し遠くの風景を撮る時にもいっぱい使いました。
むちゃくちゃ好きなレンズだったな。軽くて小さいからいつも持ち歩いていたし。
このレンズも、文字にして書くことなんてこれ以上無い気がします。
なのでまた作例写真を並べていくので、よかったらご覧ください。

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO100 0ev F11 1/60s

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO100 -0.3ev F10 1/200s

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO100 -0.7ev F1.8 1/4000s

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO200 0ev F3.5 1/400s

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO200 0ev F2.5 1/200s

OLYMPUS E-M5 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
ISO100 -0.7ev F1.8 1/3s
LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 0.3ev F4.5 1/1000s
甘くて柔らかいレンズ。
そして、これがマイクロフォーサーズを使用していた時に最後に購入したレンズになります。
これもまた単焦点レンズです。
25mm(35mm換算で50mm)という、標準の焦点距離を撮影出来る単焦点レンズが欲しくて購入しました。
購入したのは2016年です。
結論から書いてしまえば、「OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」の様な驚く程のシャープさや開放からの綺麗なボケは感じませんでした。
その代わり、独特の柔らかさを感じる描写が特徴的で、F1.7から少しづつ絞るにつれてそれはさらに気持ちよく感じられました。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 0ev F10 1/500s
レンズが持つF1.7というスペックから、当初はボケ感ばかりを期待していたぼくにとっては、少し肩透かしをくらったような気にもなりましたが、開放ボケが全てでは無い事や、微妙に絞ったときの画質の変わり方をこのレンズから教わったような気がします。
また、25mm(50mm)の焦点距離というのは、人の目で見ている範囲に近いとも言われますが、それをカメラで写す時の難しさ、例えば「いま何を撮りたいのか?」という気持ちをEVFファインダーを除くたびに感じたのも覚えています。
上のリンク記事では、このレンズで撮影した動画をインスタにアップした作例もありますので、このレンズが持つ柔らかな雰囲気が動画でも伝わると嬉しいです。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO640 -0.3ev F1.7 1/80s
今はもう廃線区間になり無くなってしまった豊ヶ岡駅の待合室。
この写真を撮った時の柔らかな空気感は、今でも手にとるように思い出す事ができます。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 -0.3ev F1.7 1/500s
石狩のハマナスの丘公園から沈む夕日を見た時も。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 0ev F2.8 1/200s
雪化粧の木々と、下弦の月の朝も。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 0ev F8 1/500s
やわらかくて、絞れば次第にシャープさも見えてくる。
このレンズで撮影した作例写真を並べていきますので、良かったらご覧ください。

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO320 0.7ev F1.7 1/2000s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 1ev F4 1/2500s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO100 -0.3ev F3.5 1/500s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 1ev F7.1 1/160s

OLYMPUS E-M5 / LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. H-H025-K
ISO200 1.3ev F1.8 1/4000s
マイクロフォーサーズと歩いた日々のこと。
これで、この記事で紹介したかった作例や使って来たカメラやレンズのお話はおしまいです。
もし身近な誰かから、「カメラを買いたいと思うのだけど、マイクロフォーサーズとAPS-Cとフルサイズのどれが良いか?」と聞かれれば、容易く答えをだして助言することは正直難しいです。
でもぼくがマイクロフォーサーズを使っていた時に思った事を伝えるとすれば。
軽くて小さいことは持ち歩くのに大変便利で、カバンに少しの空間があれば迷いなく持ち歩き、どんな一瞬もカメラと一緒にその場所の風や匂いや温度を感じて、写真として記録に残すことが出来た。
そんなふうに言うかもしれません。
そしてAPS-Cに買い換えた理由。
SONYのαシリーズで撮影された動画を観てその画質に惚れてしまい、自分も動画を撮りたいと思っていたこと、そして写真ではボケ感ももっと自然に高画質に撮りたいと思ったこと、その二つの理由からAPS-Cへ買い替えを決めました。2019年のことです。
α6500は当時としては動画性能の良さはもちろん、ボディ内手ぶれ補正機能もあり、またAPS-Cの中でも割と小さめだった点が決め手となり購入しました。
ありがとうマイクロフォーサーズ
今まで持っていたマイクロフォーサーズのカメラとレンズの全てをカメラのキタムラで買い取ってもらい、それでα6500の状態の良い中古を同じお店で買いました。同時にSigmaの30mmF1.4の単焦点レンズを買い、一年ほどはそのレンズ1本で撮っていましたが、画質もボケ感もとても満足のいくものでした。そしてのちに16mmと56mmの同じF1.4の単焦点レンズを買い足していくことになります。
でも、いまこの記事を書いている時もそうですが、写真を撮る楽しさを教えてくれたのも、さまざまな綺麗な風景を教えてくれたのもマイクロフォーサーズのカメラだったのは事実です。
そう考えると、GF3やE-M5そして、それらで使って来たレンズには感謝しかありません。マイクロフォーサーズ本当にありがとう!という気持ちですし、本当に好きなカメラやレンズたちでした。そうでなければこんな長文の記事なんて書くことだって出来ないのです。
もし、また持つとしたら。
マイクロフォーサーズの持ち歩きの便利さは、今でも「本体ひとつとレンズ1本だけでも持っていたいな」としばしば思わせる程で。
もし仮に、本体とレンズ1セット買っても良いというのなら、ぼくならこんな構成にするかもしれません。
ボディ本体は「OLYMPUS OM-D E-M10 MarkII」を中古で。
後継機種が出てくれているおかげでこの世代の中古価格はだいぶ手頃になっているように思います。
そしてレンズは「Lumix G 20mm/F1.7 ASPH. H-H020」(初期型)も中古で。
本体とレンズ合わせても442gという軽さ。
そしてこのレンズはマイクロフォーサーズを使っていた頃に、最後の最後まで欲しかったレンズで、結局APS-Cへ移行してしまったので手にすることは出来ませんでしたが、初期型なら中古価格もこなれていますし、今ならこのセットで鞄の隙間に入れて毎日持ち歩くのだろうだなんて、妄想してしまうばかりです。
「Lumix G 20mm/F1.7 ASPH. H-H020」のふわりとしたボケ感には今でも憧れます。オートフォーカスが遅いとかよく書かれていますが、そんなの気にしません。
パンケーキレンズなのにこれほど雰囲気の有る描写をしてくれるだなんてと、作例を見ては何度も購入を検討していた頃のことを思い出します。
そしてぼくはこっそりと「LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.」と「OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」も買い足してしまうのだろうと思う。笑
これでおしまい
この記事はこれでおしまいです。
ぼくが使って来たマイクロフォーサーズへ感謝の気持ちをたっぷり込めて書きました。こんなに長く文章を書いたのは初めてだったし、この記事に偶然にも辿り着いた人は、この長さに驚くかもしれません。
けれど、僕の素敵な相棒だったマイクロフォーサーズはこれくらいじゃないと語りきれないのです。
もしかしたら「どのカメラが良いか」ではなく、自分が選んだカメラをどれくらい好きになれるかが大切なのかなと、この記事を書いていて思いました。なのでぼくはこれからもAPS-Cのα6500と一緒にさまざまな景色や風や色や匂いや、それらの一瞬を共に過ごしていきたいと思っています。
最後まで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。
この記事が誰かの何かの役にたてば、心から嬉しい限りです。